「眠れない夜は」後編

念仏居合小説をアップ。

時々、嫌になるよ。ホント。
自分自身の正体に。

とか気づいたらそんなことを呟きながら書いていた。(笑)







悩んで悩んだ結果、刀也は返事を送った。


眠れない夜は 後編

5分後

携帯が鳴った。―――――今度は電話だ。

ガチャッ
「もしもし?」
『もしもし?我だ。・・・刀也』
嬉しさを隠しているのがバレバレな声が受話口から聞こえた。
そんな声に刀也の心は温かくなった。
(・・・なんだか気持ちいい)
「・・・ふふふっ」
『刀也?』
「いや、何でもない」
漏れた笑い声を誤魔化すように言葉を紡ぐ。
「それより、何の用だ?」
『ああ。・・・実はな』

『月が綺麗だから、電話したくなった』

「え?(そんな理由で?)」
萬尊はなおも続ける。
『今宵は、じつに見事な満月が浮かんでいるぞ。・・・お主もちょっと見てみろ。・・すぐに見れるだろう?』
「わ、分かった」
声に促されるまま廊下の障子を開けた刀也は
「わぁ・・・」
満月に感嘆の声を漏らした。
『見事だろう?』
電話では萬尊がそんな事を言っている。
「確かに」


「綺麗だ」
刀也は萬尊にしみじみと呟いた。
確かに電話したくなるほどの見事さであった。
『空気が澄み渡っているからだろう』
「月の光が冷たく降り注ぐのは」
『・・・確かにそうだ。何故分かった?』
「こんな付き合いだ。分かってしまうのだ、自然とな」
『・・・・・・』
萬尊が黙ったようだ。
「さて。そろそろ切ってもいいか?」
『いや、待ってくれ!』
水を向けると慌てたように話す萬尊。
『出来れば、その・・・。もう少し話したいのだが』
「・・・いいよ」
萬尊の提案に刀也は頷く。


それから二人は、自分の状況だったり、学校の話をした。
笑い合って、楽しい時間を過ごした。
気が付いたら、夢の話まで飛んでいた。
萬尊にぽつぽつ話していたら、もっと気分がよくなった。
お開きにしようと思い始めたのは月が傾きを増してきた時であった。
「ふあぁ・・・」
思わずあくびが漏れてきた刀也に萬尊が笑う。
『大分夜更かしをさせてしまったようだな』
「ああ、滅多に起きていないからな」
『では、そろそろ切ろうとするか。・・・電話に出てくれてありがとう』
「ああ。・・・どういたしまして」
『お休み。良い夢を』
「・・・お休み」
ピッ
電話を切ったらより眠気に襲われてきたように思う。
でも、もう大丈夫。だとも思う。
(・・・・お休み)
刀也は布団に潜り、心の中で呟く。
さほど時間が経たずに深く吸い込まれるように刀也は眠っていった。



おわり



あとがき
ついに完成しました。
私としては小説書くのはやっぱり好き!と再確認できたので、書けて良かったですw
彼らにはシアワセになって欲しいです。

テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

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